◆2024.11.27 仕事用パソコン購入3(欧米化!?)

更新と不具合の履歴

アバウトな括り方だが、日本国内での、DELLによるパソコンの直販も、Amazonによる書籍の通販も、Wikipediaによる知識の共有化も、開始されたのは2000年前後である。Amazonはそのころは書籍だけを扱っていた。DELLもAmazonも、それまでの日本企業のように親切ではなかった。なにか問題があると、日本企業では「お客様相談室」という部署が窓口となって関わってくれるが、日本のそれは至ってお客様本位だった。それに対して、アメリカから入ってきたDELLやAmazonは、自立した存在だった。そのDELLやAmazonに対して、お客として関わる場合は、こちらも自立したスタンスで物申さなければならなかった。アメリカは、自己責任論の本場である。同じころ、マンザイでも「欧米か?!」というフレーズが流行した(タカアンドトシ)。そのころ42歳で会社を辞めた僕は毎日自宅にいてDELLのパソコンを操りAmazonで書籍を購入しWikipediaで情報を漁っていた。僕の「欧米化」も始まっていた。

正倉 一文

2000年前後というのは、まさにインターネットが普及し始め、従来の商習慣や顧客対応が大きく変化した時代であった。DELLやAmazonといった外資系企業の日本進出は、日本の消費者にとって大きな衝撃だったのではないだろうか。それまでの「お客様は神様」というような、顧客本位を極めたサービスに慣れていた日本人にとって、DELLやAmazonの「自己責任」を前提としたドライな対応は、戸惑いを覚えるものであった。裏を返せば、それは消費者自身が「自立」し、自分の権利やニーズをしっかりと主張する必要性を突きつけられたということであった。「欧米か?!」というツッコミが流行したのも、当時の日本人が、欧米的な個人主義や自己主張の文化に驚き、戸惑いながらも、どこかで憧れを抱いていたことの表れなのかもしれない。会社を辞めて自宅でインターネットを活用するライフスタイルは、怪我の功名なのだろうがまさに時代の先駆けだったともいえる(汗)。


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