近藤 健 『G』 随筆春秋刊
こんけんどうエッセイ集 第7集
2025年6月30日 初版発行!
近藤 健ワールドへようこそ!
近藤 健は、40歳を機にエッセイの執筆を始める。東京での28年間の会社員生活の後、北海道に戻り、ユーモアあふれる作品を世に送り出してきた。エッセイスト・斎藤信也や直木賞作家・佐藤愛子に師事し、磨き抜かれた文章は、人生の辛酸をもユーモアで包み込む温かさを感じさせる。生まれは、様似町。
近藤 健のエッセイは、日本エッセイスト・クラブ編、文藝春秋刊『ベスト・エッセイ集』に多数掲載され、高い評価を得ています。代表作「風船の女の子」は、日能研模試で国語問題として取り上げられ、読解力と感性を育む教材として注目を集めました。さらに最近では、神奈川県内の公立高校において、既刊エッセイ集一式が教材として採用され、有隣堂を通して納入されています。
赤穂義士の介錯人が祖先にッ
母方の先祖には、赤穂義士の切腹に際し、介錯※を務めた人物がいる。その名は、米良市右衛門。近藤の作品には忠臣蔵を題材とした作品も少なくない。(※切腹する武士の首を背後から刀で斬り落とす介添えの作法)
リバーシブルのブックカバー、手書きの挿絵
装画(表紙絵)と挿絵(本文中)は、近藤のパートナー Emmyによる。作品集ブックカバーは、リバーシブル。裏面には、生まれ故郷で近藤の原点でもある様似町の写真が印刷されている。撮影は、その様似町を拠点に活動するフォトグラファー・加藤みゆき。
全13集刊行予定、乞うご期待!
2021年末に始まった作品集も今回で第7集。ユーモアと人情の機微が織りなす近藤 健ワールドに乞うご期待!
心揺さぶる物語たち – 32編から厳選した5つのあらすじ+α
🏠「遠い家路」
月曜の夜、会社の会合でしたたか飲み、やっとの思いで帰りついた自宅アパート。玄関に、「転居しました」と貼り紙があるではないか?! 土曜日に引っ越しを済ませたはずの元・自宅に戻ってしまったのだった。
🐝「アドリア海の余韻」
会社からの帰途、池袋から乗った電車の席でハチに刺される。黒々とした大きなハチがワイシャツの襟を伝って首筋に入ったのだ。
🏥「G」
痔Gの悲劇は、診察にある。その患部を診てもらうために、患者は医師と看護師の眼前で屈辱的なポーズをとらなければならない。日当たりのいい縁側でネコが伸びをするようなものである。
😅「落とし穴の中で」
後方を走っていた会社の同僚たちは、いつの間にか私を追い越し、遙か前方を走っている。人を羨むな。泣き言を言うな……。精神疾患を発症した妻を背負い、仕事と家事をこなし、娘の手を引きながら、歩んできた壮絶な闘病生活。
☔「雨宿りの記憶」
雨が急に強さを増し、伏見稲荷大社の森の手前にある小さなお堂へと駆け込んだ。そのとき、私とまったく同じタイミングで、白い飛沫の中を走って来る女性がいた。私たちは鉢合わせするように、同じ庇の下へ収まった。そこは、ぬりこべ地蔵を祀る小さなお堂だった。
🏥「座薬」
痔Gといえば、座薬。ある会員さんが、赤裸々な文章を綴っています。本人の許可を得て紹介します。(←click!)

【広告】