近藤 健 『警視総監賞』 随筆春秋刊
こんけんどうエッセイ集 第8集
2026年1月15日 初版発行!
近藤 健ワールドへようこそ!
近藤 健は、40歳を機にエッセイの執筆を始めた。東京で28年間の会社員生活を送ったのち故郷の北海道へ戻り、現在もユーモアあふれる作品を発表しつづけている。エッセイスト斎藤信也、直木賞作家佐藤愛子に学び、人生の辛酸さえも軽やかな笑いに変える温かな文体が特徴。生まれは、北海道の様似町※。
※様似は、日高地方の小さな町。漁港がある。日高昆布の産地である。そして、日高といえば、競馬で活躍するサラブレッドの民間・育成牧場が数多く存在する。
※様似は海の町として知られるが、隣町の浦河は日高地方の馬産地である。佐藤愛子先生の別荘がある。
※浦河町(様似町に隣接)の馬医療の要―JRA日本中央競馬会・日高育成牧場―では、獣医・飼育員・調教師が日常的に連携する“高度なチーム医療”が確立している。人の医療でも多職種連携が重視されているが、動物医療の現場には、異なる専門職が自然に協働する独自の成熟したモデルが存在する(編集者である元獣医学生の視点による考察)。
近藤 健のエッセイは日本エッセイスト・クラブ編(文藝春秋刊)『ベスト・エッセイ集』※に数多く掲載されています。代表作「風船の女の子」は、日能研全国模試で2016年、難関中学受験の国語問題として全文掲載されました。最近では、神奈川県の公立高校において、既刊エッセイ集一式が教材として採用され、有隣堂を通して納入されています。
※『ベスト・エッセイ集』は、前年に新聞・雑誌・同人誌・会報などに発表されたエッセイを対象に、文藝春秋で150編前後に絞られた作品から、日本エッセイスト・クラブによる2次選考を経て60編を収録し、刊行されるアンソロジーである。プロ・アマを問わず選出され、井伏鱒二、開高健、深沢七郎、金田一春彦ら著名作家の作品も掲載されている。(Wikipediaより)
赤穂義士の介錯人が祖先にッ
近藤の母方先祖には、赤穂義士の切腹に際し、介錯※を務めた人物がいる。その名を米良市右衛門という。それゆえ、忠臣蔵を題材とした作品も少なくない。(※切腹する武士の首を背後から刀で斬り落とす介添えの作法)
今回の第8集では「多生の縁」。最下段の「あらすじ」をご参照ください。
リバーシブルのブックカバー、手書きの挿絵
装画(表紙絵)と挿絵(作品中)は、近藤のパートナー Emmyによる。作品集のブックカバーは、リバーシブルとなっている。裏面には、近藤の生まれ故郷・様似町の写真が印刷されている。撮影は、その様似を拠点に活動するフォトグラファー・加藤みゆき。
全13集※刊行予定、乞うご期待!
2021年末に第1集を刊行した作品集も今回で第8集。ユーモアと人情の機微が織りなす近藤 健ワールドに乞うご期待!(※当初は新聞発表で全12集としていました。)
感情沸き立つ物語たち – 17編から厳選した5つのあらすじ
なかでも「警視総監賞」はふだん温厚な”こんけんどう”にも似ずかなりの武勇伝ではあります!!
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🍂「銭湯の帰り道」
湯船でしっかりと身体を解きほぐし、外へ出る。頭から濛々と湯気が立ち上る。買ったばかりの焼き芋を割ったときのような湯気だ。空を見上げると、大きなオリオン座が立ちはだかっている。果てしなく澄み渡った空気は、十億光年の彼方まで見渡せる透明度だ。
🍃「妻と別れて」
「天災は忘れたころにやってくる」とは、寺田寅彦の言葉である。油断をするな、という戒めだ。私の場合だと、「先妻は忘れたころにやってくる」ということになろうか。
🌿「多生の縁」
目白台の旧細川邸で一人の老女と出会った。「殿様は赤穂の浪士一人に対し、一人の介錯人をあてがったと聞いております」曽祖母の代まで細川家に仕えていたという。私の母方も、と思わず身を乗り出した。話のなりゆきで、私の先祖が、あの切腹の座で堀部弥兵衛の介錯をしていることを明かした。
🥬「札幌に暮らし始めて」
四月一日。朝起きて、寒いなと思いながらカーテンを開けたら、外が真っ白になっていた。「これが三寒四温っていうやつか」と一人ごち、小さなため息をつく。そのため息が、そのままガラス窓に凍てついた。
✒️「警視総監賞」
アパートの窓を開けると、向かいのマンションのベランダに不審な男がいる。階下には、女性の声に飛び出してきた男たちがすでに何人かいた。事件だ、と直感した私は、「あそこだ! そこにいる」と叫び、部屋を飛び出した。
少し笑ってほろりと涙の17編をお届けします。

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